2013年7月6日土曜日

呑めない珈琲


珈琲の存在感が、とても好きです
でも飲めません、酔っちゃうので


そう、珈琲を淹れましょうか

木製の椅子を引いて立ち上がり
湿気で点火の調子が悪い、
コンロを叩き起こす…ボッッッ

青と黄緑と紫、白の炎が点いて
チッチッチッチッという音を
たてながら水が温くなってゆく

湯が沸く合間にコップをえらぶ
色は季節に合わせてえらび
口は少し厚めのものがいい

ペーパーフィルターの端を丁寧に
折りたたみ、挽いたばかりの粉を
ザッザッザッとその中に移す

人さし指を立てて、
粉の真ん中にすこし押し込み
「コピ・ルアック」と唱える

カモメ食堂で覚えたオマジナイ

手元にかかる熱々の湯気を
吹き払いながら、湯を注ぐ

そーっと、そーっと
私はこの時間を大切にしてます
ほら見て見て〜といわんばかり

…カンペキだわ!
香りもいいし、色もとてもいい
ベランダのミントも、曇り空も
机上の散らかり具合も丁度良い


だけど飲めない、カフェオレも
後で鼻がムズムズしちゃうので

なので母の為に珈琲を淹れます
雰囲気だけ、十分に味わいます


珈琲が飲めたら大人なのかな
たしなむ、って何かしら









0 件のコメント:

コメントを投稿