2013年4月5日金曜日

しっぽの様子

ブラックホールなそらさん


「春だにょ」と、そらさんが云いました。
そらさんとは、砧公園でたまたま出会った写真のシー・ズー犬で、御歳11歳。爪をチャッチャカいわせてテンポよく歩く姿に心奪われた。

祖父が飼っていた影響もあり、最近シー・ズーがたまらん。
祖父んとこのは名をジュディといい、私よりいっこ上のお姉さんでとても美犬だった。犬のわりに愛想はあまりなく、しかしスーパーの袋をガサつかせると尻尾を振って近寄る素直なお嬢さんでもあった。

ちょうどいい距離感だったのかも知れない、と今想う。

小学生になった私にジュディは挑発的になりトイレのドアの前で待ち伏せ、扉を開けると吠えたてる。中学生になると和解して、お腹を枕にできる仲になり。高校生になると彼女はすっかり老犬で、散歩はモップのように引きずられるお掃除コースとなっていた。

雑巾みたいに色んなもんくっつけて。ヨテヨテあんよして。お煎餅の匂いに誘われて。なんだか、女の友人のような距離感だった。

私、仲間は少ないけど、友人が何人か居る。
無理に会おうとしないで、ただ会って喋って楽しかったらそれでいいし、ショックを受けたり、ぼーっとしててもそれでいい。そんな仲。

中3の頃にいつの間にかジュディは死んでた。というか、死んだ事をだいぶ後に母に聞いた。悔しくって切なくってシャワーの中で溺れるように泣いた。梅雨時、洗面所のタオルの臭さはジュディを思い出させる。くっさいなー!と云いながら会いたくって仕方ない時がある。

うーん。今会えたなら愛想好く尻尾を振ってくれるのかい?


ペロンチョなそらさん