いぬがいっぴき。
この子は、私のお散歩コースにいる黒犬。小さな工場の庭にいる、大きな犬。いつも同種の白犬と一緒にいて、二頭ともかなりデカイ。私の手のひらが一頭の鼻先くらいの大きさだ。
いつも涎だれだれ、毛は砂っぽくシャリシャリいい、爪は切られることなく、ツィンッと伸びきっている。
私はこの黒犬が好きだ。(白いのはたまに太い声で吠えるので苦手。)黒犬の両目は、白内障でとても澄んだ綺麗な色をしている。あまり見えていない様子で、静か〜に私が横移動しても、顔をあっちに向けたまま尻尾を振っている。それでしばらくすると、鼻をクンカクンカさせながらこちらに顔を向け、私の右手をペロリと舐めるのだ。
あぁ、儚いなぁ、せつないなぁ。
私の胸はそんな想いで一杯になる。
0 件のコメント:
コメントを投稿